15冊目・ハプスブルク帝国

15冊目・ハプスブルク帝国

どうも、さわおです。

前回の投稿からかなり時間が空いてしまいましたね。

 

今回、紹介するのは、岩崎周一先生の「ハプスブルク帝国」です。

中世から第一次世界大戦まで、ヨーロッパで権威を誇った王家であるハプスブルク家。

その約1000年の歴史を真正面から「学問」として読み解いていく。

作品評価=

ハプスブルク家って何なのさ?

私は歴史通とは言えませんが、それなりに歴史は好きな方だと思います。古代ローマや、古代ギリシャ関連の本を読んだり、国内であれば、本はあまり読まないにしても、学校での授業や時代劇などでどのように時代が流れてきたかはある程度、分かります。

ただ、以前からなんとも理解しづらいなあと感じていたのは、ローマ帝国が滅びた後(分裂後?)のヨーロッパです。

イギリスとフランスの戦争などに焦点を絞れば、なるほどわかりやすいと思うのですが、オーストリア、ハンガリー、チェコなどの、なんといいましょうか…あまり馴染みのない、簡単に言えばあまり映画や小説などのエンターテイメントで触れることのない領域にあまり関心を持てなかったという感じでした。

そんな私がこの本を手に取った理由は、帯に「1000年の歴史が、これ1冊で、わかる!!!」と書いてあったからなのですが、

「え? 1000年も続いたハプスブルク帝国? そんな名前聞いたことないなあ…」

本当に全く知らなかったのです、1000年続いた帝国を! 自分の無学ぶりに驚くばかりでした。

私のようにハプスブルク家を知らない方に簡単に説明しますと、中世から20世紀の初めぐらいまでドイツやハンガリーなど中部ヨーロッパで強大な勢力を誇った貴族の家のことです。

 

憶測を排した真面目な歴史書

いや、憶測をする本が不真面目というわけではないのですが、この本はある特定の人物を美化したり、英雄を創作しエンターテイメント的な要素を盛り込んだ本では全くありません。

ハプスブルク家を真正面から研究し、それを俯瞰的に書き記した本になっています。

「えー、それってつまらなくない?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ただ、ここまでしっかりと書かれたハプスブルク家の歴史を読んでいると、私はそうは思いませんでした。

エンターテイメント性を排し、実直に研究されたものを読むということは存外に楽しいものでした。著者が「はじめに」で書いている「学問としての歴史」という意味とその魅力がわかったような気がします。

この本から始まる歴史への好奇心

この本は、写真の通り新書なのですが400ページほどあります。新書でこのページ数は結構珍しいのではないでしょうか。ただ、1000年の歴史を1冊の本にするのですからそれはそうなるだろうなとも思いますね。

それで、400ページある本なのですが、それでもかなりテンポ良く時代が進んでいきます。

1000年ですから、多くの名君、多くの戦争、多くの事件があるのですが、結構あっさりと書かれていたりします。

私が好きな漫画でフス戦争を題材にした「乙女戦争」があるのですが、この本にもフス戦争についての記載はあるのですが戦争の中身については書かれておらず、2回ぐらいチラリとでてくるくらいです。

先ほども書きましたが1000年の歴史を1冊にするのですから、戦争の内容などを書いていたらとんでもないページ数の本が出来上がってしまうでしょう。

このように、この本を読むと中世から20世紀初頭ぐらいまでにヨーロッパで何が起きたかがわかるので、そこから派生して、興味を持った戦争や人物、事件を探求していくことが可能です。これはかなり楽しいのではないでしょうか。

1年、1円。

このように素晴らしい本の紹介で、かなり下世話な話になりますが、この本、税別で1000円なのです。1000年の歴史が1000円で読める! 尋常ではないコストパフォーマンスではないでしょうか!!!(本当にすみません)

まあ、冗談ではなく、これだけの本がこのように安価で購入できるのですから、中世ヨーロッパに興味がある方や、私のようにハプスブルク家という名を聞いたことのない方などにもお勧めです。

ぜひぜひ読んでみてください。では、また!