(ネタバレ注意)17冊目・若おかみは小学生 1

(ネタバレ注意)17冊目・若おかみは小学生 1

どうも、さわおです。

今回、紹介するのは令丈ヒロ子先生の「若おかみは小学生」の1巻です。

交通事故で両親を亡くした、小学6年生の関織子こと「おっこ」は、花の湯温泉にある「春の屋旅館」を経営している祖母の下で暮らすことになる。

悲しくなりおっこが泣いていると、ウリ坊という男の子が話しかけてくる。なんと、ウリ坊は宙に浮いており、春の屋に住み着く幽霊だったのだ。

ウリ坊はおっこに旅館の手伝いをするように勧めるが、おっこは突然のことで躊躇する。しかし、おっこが「跡継ぎ」の話をしてしまうとあれよあれよと話が進んでいき、おっこは若おかみとして一人前になる決意をするのであった。

作品評価=

2018年に注目されたアニメの原作

「2018年の劇場アニメで最高傑作」と以前からTwitterなどSNSでよく見かけていた作品でしたが、いまいち自分には合わない作品ではないだろうかという思いがあり、作品に触れることはありませんでした。

何故、自分に合わないと思ったかというと、やはり原作が児童文学だからですね。もうすぐ三十路に突入する私ですので児童文学を楽しむことができるのだろうかと。

しかし、そのような考えはまさに杞憂でした。

己の年齢で読む本を選ぶなかれ

この作品を「大人でも楽しめる児童文学」というのは少し誤解を生む表現かもしれません。

そもそも、大人でも楽しめるというのはどういうことなのだろうと疑問を感じてしまいます。難しい言葉を使えば大人が楽しめるのか? 簡単な言葉を使えば子供が楽しめるのか?

「子供向けだから…」と切り捨てるのではなく「子供向けなのであれば自分でも読める!」と考えるのが良いのかもしれません。

このような面白い作品を自分の年齢でもって読まないというのは非常にもったいない行為でしょう。

好感の持てる登場人物に癒される

1巻の時点でですが、この作品に悪い人間は登場しません。しかし、それはただただ優しい世界が広がっているということではありません。

おっこは若おかみとして修業をしていくことになるわけですが、もちろん厳しい修行が待っています。その修行の内容がなかなか詳しく描写されており「これはキツイな…」というものを感じます。

ただ、その修行をサポートするウリ坊や、春の屋の人々、宿泊客、そして気丈な主人公おっこ、と非常に好感を持てますし共感できる部分も多く持つことができます。

「モラル」を見つめなおす

話がずれますが、面白い作品とはなんでしょうか?

私は「感動できる作品」と答えます。

「感動」とは涙を流すことではありません。心を動かされる、深く感じ入ることを指します。

ですから、ラブストーリーで恋人が死んで悲しくなるのも「感動」ですし、凄まじい銃撃戦で人がバタバタ倒れていく様に「感動」することもあります。では、「感動」とはどうやって生み出されるのでしょうか?

海外ドラマなどでよくとられる方法としては「モラル」を揺らす方法です。

詳細は省きますが、簡単にいうと今、現在、自分が信じているものは本当に信じるに足るものなのか?という人の心に疑問符を投げかける方法です。

…なんか難しいな。もっと簡単に言えば常識を揺るがすということでしょうか。

ただ、そういう作品ばかりみていると結構、心が不安定になってきます。そりゃあ揺るがされっぱなしな訳ですからね。

この「若おかみは小学生」を読んでいてハッとさせられたのはその「モラル」の点です。

「そうか、これは正しいことだったのだ」

この本を読んでいて何度思ったことでしょうか。

小学生の頃に構築された道徳が自分の中でどれだけボロボロに傷ついていたかを思い知りました。

正しく生きるべきなんて偉そうなことは言いませんし、私はそうあるべきともおもいません。ただ、疲れたとき、道に迷ったとき、このような作品に出会えると心が軽くなること間違いなしだと思います。

疲れた現代人に今こそ児童文学「若おかみは小学生」

ぜひぜひ、読んでみてください。では、また!