新装版が出ている今が買いどき!「舞面真面とお面の女」

新装版が出ている今が買いどき!「舞面真面とお面の女」

今回紹介するのは、野崎まど先生の「舞面真面とお面の女」です。

以前書いた記事、「[映]アムリタ」の感想でも書いたように、どうやら野崎先生の「2」を読むために必要な作品であるようなのですが、本作を最後まで読んだ結果、どうして必要なのかさっぱりわかりませんでした。

(ネタバレ注意)11冊目・[映]アムリタ

それはおいおい書くとして、あらすじを書いていきましょう。

 

年も暮れるころ、大学院生である舞面真面(まいつらまとも)は叔父の舞面影面(まいつらかげとも)に頼み事をされる。真面は了承し、田舎の山奥にある影面の家へと行くのだが、そこには、影面の娘、舞面水面(まいつらみなも)と探偵の三隅秋三も呼び出されていた。

影面は三人が揃うと、一枚の書状を見せた。真面の曽祖父であり明治から終戦後まで栄華を誇った舞面財閥創始者、舞面彼面(まいつらかのも)の遺言状であった。

そこには、

箱を解き 石を解き 面を解け

よきものが待っている

とだけ書いてあった。頼み事とは、この書状の謎を解くことだったのだ。

蔵にあった開くことのない”心の箱”、山の広場にある”体の石”、と思いあたることを見つけた彼らだったが”面”が見つからない。

真面は屋敷のお手伝いである熊からの助言で、箱を石に近づけてみる。

すると、そこにお面をつけた少女が現れた。

作品評価=



感想に入る前に

毎度のことながらkindle版を購入しようと思った私だったのですが、現在、新装版がでているようですね。こんな感じです

すごく、かっこいいんですけど……!

「2」ももちろんですが、関連の五作品は新装版が発売されています。

欲しいと思いつつも、私の部屋はもう足の踏み場も無い状態……。kindle版の表紙もかわいいですしkindle版を購入しました。部屋に余裕がある方は新装版をまとめて買ってみるのもいいかもしれません。

追記、新装版のkindle版もあります!見逃していました、すみません。

「[映]アムリタ」と同じく、どこに連れていかれるのだろうという期待感に満ちた作品

序盤は、大金持ちの遺産を探すミステリーかな? と思っていたのですが、お面をつけた少女が出てきて伝奇ものかな? と思うようになり、真面、水面、そしてお面の少女「みさき」で健康ランドに行く場面になるとラブストーリーかな? と思うようになるという、万華鏡のようにジャンルが変わってく物語です。それは最後まで続き、読者をまったく飽きさせるということをさせません。

こういう作品も珍しい、と言いますか、[映]アムリタもそうだったので、この作者の特徴なのかもしれません。「野崎まどワールド」といった感じでしょうか。まだ二冊目なので違うかもしれませんが。

魅力的なユーモアセンス

これも、「[映]アムリタ」のときにもそうだったのですが、登場人物の会話に独特なユーモアがあり、面白いです。

すごく笑わせにきているといった感じはなく、読んでいて「ふふっ」と思わずはにかんでしまうような会話や地の文が非常に心地よく、読みやすいです。

しかし、「[映]アムリタ」に登場した天才、最原最早もそうでしたが、野崎先生の作品にでてくる女性キャラクターは、非常に個性的で魅力的ですね。真面のいとこの水面はお嬢様のようでありながら三隅になにかと酷い言葉を投げかけるのは笑えますし、真面とお面の少女「みさき」の会話はなんとも珍妙で面白いです。(「っポイ」って少女漫画はいったい何なんだ……)

一番面白かったのは、真面、水面、みさきの三人が健康ランドの駐車場内の車からでてくるところでしょうか。その絵面を思い浮かべると、どうしても笑みがこぼれます。

終盤の怒涛の勢い

中盤の健康ランドの場面がほんわかしていたので、このまま、真面と水面がくっついてハッピーエンドってところかなーなんて思っていたら、終盤に入るとほんわか空気はどこへやら、日常要素も序盤にあったミステリー要素もぶち壊す展開になっていきます。そしてラストは……

書きませんよ、新装版買いましょ。

 

というわけで、非常に楽しめた「舞面真面とお面の女」だったのですが、やはり「[映]アムリタ」との関連性は無さそうでした。読みやすい本なので五作品読破もそう難しいものではないでしょう。「2」を読むときが楽しみですね。

それでは、また!