3冊目・ぼぎわんが、来る

3冊目・ぼぎわんが、来る

 

うーむ…3カ月ぶりの更新です。いつの間にか年も越してしまいました。今年はいっぱい本を読みたいなあ! と思っております。よろしくお願いします。

3冊目の読書感想は、澤村伊智先生の「ぼぎわんが、来るです。

あらすじは

幸せな家庭のはずだった…

結婚、子供、仕事、育児、すべてが順風満帆であった秀樹のもとへの謎の来訪者。それから、彼の周りで恐ろしい怪異が起こりはじめる。

秀樹には一つ心当たりがあった。

”あれ”が来たら開けてはならない、答えてはいけない…

今は亡き祖父が秀樹に話したことだった。秀樹は家族を守るため、オカルトライターである野崎を頼るのだが…

と、このような話です。

 

ひとつ、全く本の内容とは関係のない話を書きますが、この「ぼぎわんが、来る」は、最近、映画化されています。「来る」です。

それで、書店に行くと「来る」のPVが小さなモニターでリピート再生されているわけです。画面が暗転して終わったかな? とおもったらぴゃぁぁぁあああって子供が白目で叫ぶやつですね。

そのPVが流れているわけですから、平積みにされた澤村伊智先生の特集がされていました。ブックカバーも新調されて(上の写真のカバーです)「ずうのめ人形」「などらぎの首」「ぼぎわんが。来る」合わせて3冊の比嘉姉妹シリーズが平積みされていたのですが、肝心の「ぼぎわんが、来る」が無い!

しまった! 売り切れか?と思ったのですが、よく見ると「ずうのめ人形がやけに多く積まれている…。もしやと思い、5冊ほどその本をどけてみると…

あった! ぼぎわんが、来る」!

まさかのカモフラージュ…! いたずらかな?

どれだけの人がこのカモフラージュに騙されたことでしょう。そして、どれだけの人が売り切れと思い、買えなかったか、を考えると身の毛のよだつ思いです…(流石に特集コーナーぐらいは店員さんに見回って欲しいなと思いましたが、やはり難しいのかな?)

 

恐ろしくどうでもいい話でしたね。本題に入ります。

前回の「火のないところに煙は」から連続してのホラー作品です。やはり、私はホラー作品が好きみたいですね。

本、映画、芸術… 作品であれば何でもいいのですが、誰かが作った作品をより楽しむには、知識と経験が必要になってきます。

その点、ホラーは基本的に誰でも楽しみやすい作品ではないかと私は思います。恐怖という感情は恐らく誰でも持っているものでしょうからね。

 

さて「ぼぎわんが、来る」は怖いのか?

 

 

怖いです、とても。

ただ、正直なところ「ぼぎわん」自体はあまり怖くないです。日本の幽霊というより、海外の映画にでてくるモンスターに近いので、貞子や加耶子には恐怖感では劣るかなと(でも、かなり手ごわい。物理的に)

じゃあ何が怖いの? ありがちですが生きてる人間です。

あまりに重要なネタバレは避けますが、作中に出てくる、ひとつの家庭における夫と妻のすれ違い。このすれ違いだけでも真に恐ろしい

なんというか、とてもリアルなんですよ、家庭の表現が。家庭、家族というのは一番小さなコミュニティの場。それが揺らぐ恐怖を経験した方は結構多いのではないでしょうか?

私は幽霊より家庭が崩壊するほうが恐ろしいです。

他にも怖い場面はありますが、作者はその家庭を一番に見てほしかったのではないかと思います。

何故なら、この小説は三章じたてになっており、一章ごとに視点が変わります。最初は、家庭の夫。次に、妻。最後に、部外者。この異なった視点でひとつの家庭を見たときどれだけの齟齬が発生するのか、そこが、恐ろしくも面白いポイントになっています。「ぼぎわん」との対決シーンは結構あっさりしていますね。

 

結構、重いテーマもあつかっている本作ですが、展開のスピードは速く、とてもエンターテイメント性に富んだ作品になっていると思いました。読みやすい本ですので是非是非読んでみてください。