小島秀夫のMEME(ミーム)を受けとれるのか?「創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち」

小島秀夫のMEME(ミーム)を受けとれるのか?「創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち」

2019年11月8日に発売されたPS4用ゲームソフト「DEATH STRANDING」は素晴らしいゲームでした。(ゲームの感想は以下のリンクで)

(ネタバレ注意)DEATH STRANDING クリア後の感想

今回紹介する小島秀夫監督の「創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち」では、ゲームクリエイターの中でも非常に人気の高い小島監督が、本や映画から受け継いだMEME(ミーム)を紹介していくエッセイ本となっています。

……間違えないように。エッセイ本です。

これまで小島監督が創造してきた「MGSシリーズや最新作の「DEATH STRANDING」への直接的な言及や関連はありません。もちろん、監督が本や映画から受け取ったエネルギーやMEMEはそれらの作品群に生かされているでしょうが。

そもそも、この本は、2013年に刊行された「僕が愛したMEMEたち いま必要なのは、人にエネルギーを与える物語」の一部分を削り、「はじめに」「おわりに」「対談」を付け加えた本ですので、本項の第一章、第二章には「DEATH STRANDING」のことが書いてあるはずがないのです。

何故、こんなに、「エッセイ本だよ!」と主張しているかというと、私には苦い経験があるからです。

今から十六年前に発売された「METAL GEAR SOLID naked」という本があります。

MGS3の発売日が近づいて来るにつれて、喜びのあまりのたうち回っていたころです。帯にでかでかと「メタルギアソリッドの真実」と書いてある本を見つけた私は、どうしてもこの本が欲しくてたまりませんでした。しかし、値段は2200円(税別)……学生ということもあり、本を一冊買うのにそれだけのお金を出したことはありませんでした。

MGS3の情報が載っているかもしれない……

何とか手に入れた本の中身を見て私は愕然としました。

よくわからない写真の数々、細かな文字の羅列、「遺伝子と脳」と呆気にとられるキーワード、そして、MGS3のことは後ろの方にちょこっとだけ!

涙が出そうでした。子供には難しすぎました……

ネットでレビューを見ることが当たり前になった今の時代では無いことですが、念のためにエッセイ本であることを強く主張しておきます。

 

話を本のほうに戻しましょう。

このエッセイを読んだ感想としましては「監督のファンの方は読んでおいた方がいい」に尽きると思います。「DEATH STRANDING」をプレイした方は、「この作品はデスストのここのアイデアに使われているんじゃないか」なんて考えながら読んでみると面白いかもしれません。

ただ、意外なことに、「映画」に関することがあまり書かれていません。色々なメディア、自身のゲーム内でも「僕の体の70%は映画でできている」と公言している監督のエッセイですから映画の話が多いのかなと思ったのですが、本に関することが多くを占めています。

監督が影響を受けた映画に関することを知りたければ、先ほどの「METAL GEAR SOLID naked」の方がよく書かれています。気になる方は古本で買ってみてもいいと思います。今読み直すと良い本です。

MEMEとは、遺伝情報に載らない文化などの情報のことを言います。

DEATH STRANDING」という傑作を作り、これからも多くの意欲作を作るであろう小島監督のMEMEはどこからきたのか?

「少しでもいいから知りたい!」という方にこの本をおすすめします。